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50. 植木屋

カオリハウスもいよいよ庭の木などのことも考えなければいけない時期がきました。
「ケヤキが好きなんです。探しに行きましょう。きっと気に入ると思いますよ。ケヤキは特に秋の紅葉の時期なんか最高です。ウチの事務所にもあるけど、すぐに大きくなるし、何年も一緒に居るととても愛着が沸いてきます。ウチのはちょうどお向かいのお宅から見ると最高に格好いいんです。まるで、お向かいのお宅に一年中楽しませてあげているようなもんですよ。はははは」
円谷さんはとても木が好きで、木のことを語り始めるととても雄弁になります。そして円谷さんが「那須で一番、木が充実している植木屋さん」と言われた場所に、車で連れていって頂きました。

「小さな面積にたくさんの花をぎっしりと植えるようなガーデニングは嫌いです。それよりもシンボルツリーを何本か決めて、あとはまばらに好きな低木を植える方がいい。その方がゆったりと感じますよ」
そう円谷さんからアドバイスを頂き、カオリハウスには15メートルくらいのケヤキ1本と、同じく15メートルくらいのモミジ1本をシンボルツリーとして植えることにしました。特に、ケヤキは株立ち(根元から何本かに分かれている)が格好良いとのことで、わざわざ探してもらった逸品です。しかも根元にはキリシマツツジのオマケつきでした。そして実際に木を庭に植えてみると、とてもゆったりとしてイイ感じ!しかもケヤキは落葉樹ですから、大きく成長すれば夏場には自然の木陰を作り、冬場には葉が落ちて暖かい日差しを部屋に取り込む自然の調光装置となります。自然のメカニズムって素晴らしいですね。

植木屋1
今日は円谷さんとケヤキを見にきました。

植木屋2
こちらがケヤキ。かなり大きくて、しかも見事な本株立ちです。ケヤキは広がる樹形が美しく古代より愛でられてきた木です。ちなみにケヤキの語源は、“たいへん美しい”と言った場合の“たいへん”の部分が古語でケヤキだったので、その名前となったとされているそうです。

植木屋3
根元にはキリシマツツジが付いています。季節には赤い花が咲きます。キリシマツツジは江戸時代から珍重されてきた古品種として有名なツツジです。

植木屋4
モミジもかなり大きい。モミジは成長するまで時間がかかるので、大木は貴重なのだそうです。「もみじどき秋は遠目にみるがよし春は近くでみるがよし」と言われように、一年中その色の変化を楽しませてくれるのがモミジです。ヨーロッパの植物園等では古くから日本のカエデ園芸品種が大切に育成されており、まさに“世界に誇れる古典植物”です。

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