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59. スピーカー

スピーカー
カオリハウスには天井や壁にスピーカーが付いています。居間に2つ、ダイニングに1つ、洋室に1つ、トイレに1つ。全部で5つのスピーカーです。

“どこからともなく心地よい音楽が聞こえ、どこからともなく心地よい風が吹き、どこからともなく良い香りがする”。昔からそんなふうに表現されてきたのが天国です。カオリはカオリハウスでもぜひ、そのような快適な空間を演出したいと考えていました。換気システムで新鮮な空気を確保して、セントラルヒーティングで快適な温度調整を行ない、アロマテラピーで良い香りを漂わせる。あと必要なのは“どこからともなく聞こえる心地よい音楽”です。それを実現する為には、各部屋にスピーカーが設置されている必要があります。“音楽が聴きたいならオーディオセットを置けばいいのでは?”というご意見があるかも知れません。しかしオーディオセットでは、それが置いてある部屋では音楽を楽しめますが、他の部屋に移動すれば聞こえません。

昔、マイケルジャクソンの自邸で、“どの部屋に居ても聞こえる音楽”を実現するために、各部屋にスピーカーを設置したということがニュースで話題になったことがありました。“さすがマイケル”と随分取り上げられていた記憶があるのですが、カオリのアタマの中にはその時の話題がインプットされていて、いつかはカオリも実現できるかなあなんて漠然と考えていました。そして遂に、カオリハウスではいよいよ実現することが出来そうです。

“どこからともなく聞こえる音楽”を演出するためには、スピーカーは存在感あるものを避けなければいけません。特に黒いスピーカーなどはご法度です。出来れば埋め込み式にしたかったのですが、高気密・高断熱住宅では断熱材が壁や天井の中にギュッと詰まっているので出来ないということでした。ですから直付けでもスタイルの良いスピーカーを選んだつもりです。ちょっと変わったスタイルなので別な意味で存在感タップリですが・・・。

「壁の中に配線をしてスピーカーを付けるなんて店舗みたいですかねぇ」
カオリは円谷さんに聞いてみたことがありました。
「そうですね。でも、これからの住宅は店舗化が進むと思います。決められた“モノ”を“買う”住宅ではなくて、自分達だけのオリジナルなオンリーワン住宅を“造る”という考え方です。様々な工夫を凝らして差別化を図る、店舗と同じ考え方です」
そう円谷さんは答えて下さいました。なるほど、“住宅の店舗化”というテーマはこれから話題になるかも知れませんね。

そういえば、スピーカーは付きましたが、まだ本当に音が出るかは試していませんでした。今度行った時に試してみなくっちゃ。疑う訳ではないけれど、色々と間取りの変更もありましたしね・・・。

スピーカー1
部屋の隅に何やら丸いものが三本足で付いています。

スピーカー2
実はコレがスピーカーです。結構、カワイイでしょ?こう見えても、タイムドメイン理論という最新の音響再生理論から生まれたスグレモノのスピーカーなのです。

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